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「表も裏も」

執筆者の写真: Shogun BeatzShogun Beatz

Shogun Beatzです!

毎回、解読し難いコラムを投下してしまい、申し訳ありません!


次回からはもっと技術的で専門的なコラムを書きたいです!抽象的でわかりにくいコラムは今回限りにします!ただの予定ですが!


最近はコロナの影響により、音楽業界の中でも、各々の活動内容や方針の変化が著しく、物理的に音楽家と観客を引き離してきた影響を強く感じますが、多数のミュージシャンのオンライン化や映像作品等の活発化により、必ずしも悪い影響だけではない部分、というのも見えてきたかとも思います。


また、文化庁などの支援事業も活発化され、プロジェクトの為の軍資金を調達できたというミュージシャンも周りで聞くようになりました。


私には本業があります。

普通二種の免許を使って仕事してます。


ただの運転手の仕事ではありますが、待機時間や移動中は、ある程度好きな音楽や、前日に作ったもの、演奏する予定のあるものなどを聴いている時間があるので、この「仕事中に別の仕事ができる」部分には私自身、かなり有難い環境でもあると感じています。このコラムも車内待機中に少しずつ書いていることが多いです。


しかしながら、忙しい日もありますし、掛け持ちの仕事や子育て、その上で音楽をやっていますので、周りの人達とスケジュールを組むのが大変ではありますが、収入と時間のバランスをある程度コントロールすることができれば、ある程度自分自身への融通が利くというメリットも出てきます。


先日、あるミュージシャンの方の記事を読む機会がありました。

その方が、「会社員として企業に属しながら音楽活動をしている」と伝えると、「趣味なんですねー」と言われる、という旨のものでした。


お気持ちお察しします!

「趣味」ではありません!

言った方に悪気がないのも理解してます!


また、時代の流れから、たった一つの仕事を生涯続けることが美徳とされた考え方は、古い考え方である、とハッキリ申し上げておくべきだと考えますし、現実的に複数の収入源が無いと食べていけない方が数多くいらっしゃいます。私も含めて。



そんな私がやってますFinger Drumming!!!

近年、フィンガードラムの露出度は増加傾向にあり、TVではSTUTS氏が紅白に出場しました。MPCは、ジャンルは特に問いませんし、楽曲でなくても、音声だけの仕事も可能です。

すごく簡単に言うのであれば、現代のパッドでのフィンガードラム文化は音楽制作から派生した文化でもあると言えるかなと思います。


個人的に考えるフィンガードラムの本流の、その先駆者はDavid "Fingers" Haynes氏であると考えています。



MPC開発者であるロジャー・リン氏から繋がる歴史、そこからのHiphopの歴史などに沿った時代の流れ、そしてデジタル化に繋がる一連の潮流の最先端の部分に、今コラムを読んでくださっている貴方も、私も、そこに立っています。


歴史を知ることはもちろん重要ですが、それよりも、現在のMPCを取り巻く環境の中で、MPCを使って自身で何ができるか。

そこを掘り下げていく動きこそが文化を作っている証になる、と考えています。


カッコ良く叩きたい、気持ちよく叩きたい、技巧派になりたい、ノーミスで叩きたい。

など、それぞれに理想や希望があると思います。


その1日、たった1時間、たった10分の練習しかしていなくても、リアルタイムで文化を形作っている担い手の1人であり、収入があろうと無かろうと、趣味であろうが無かろうが、プロ、アマ引っくるめて、1人1人が全員主役であり、現在と未来のシーンを作り上げる重要なメンバーであると思います。


MPCに対する考え方、捉え方は人それぞれですが、指ドラムを中心に据えて技巧派に偏ることも、指ドラムを一切やらずにMPCを扱っていくことも同じ、音を楽しむことであります。


そして、MPCは楽器であると同時に機械でもあり、MPC自体もまた、純粋な楽器としても、機械の仲間としても、色々な意味合いで表裏一体の部分を持ち合わせていると思うと、少し神聖な気持ちにさえなります。


私自身は指ドラムの、自己流で編み出した基本動作を徹底的に練習したことで、最終的には今の活動ができるようになりましたので、今後も懲りずに出来ることを増やすべく、更にどんどん掘り下げていく所存です。


中には、指ドラムを教えることがMPC道から外れているという考えを持つ方もいますし、逆に、新しく始められた方なんかは、何らかの道標が必要と感じ、当道場の門を叩いてくださる方が多くいます。


文化の持つ要素の全てを受け入れることが、その文化を理解、表現、体現する上で最も重要になることだと信じています。


例えば、MPCを使い、サンプリングし、自らビートを組んでいくことでHiphopへの理解を深めることはできますが、やはり、DJ、MC、Graffiti、Break dance の4大要素を理解することで、より深い理解を得ることができるはずです。


高校時代は2pacなどを聴いて育った私は、Lyricにこそ真意が含まれてると思い、今はあまり見かけなくなった分厚い辞書などを使い、友達に聞きながら歌詞を紐解いたりもしましたが、ネイティブでも解らない部分があるのもRapの面白いところで、やはり100%理解できない曲ばかりです。

歌詞を紐解いていくと、ラッパー達の育ってきた環境や、Hoodの実態、考え方、悪行の美学など、本当に色々なストーリーが垣間見れます。


16.17歳くらいの時でしょうか、当時留学先のNew Zealandのラジオでも一日中かかっていたShaggyの「It wasn't me」を初めて聴いた時、綺麗なメロディだな、さぞかしキレイなこと歌ってるんだろうな、と思い、親友のマットに内容を教わったら、まあまあ衝撃的な内容でした笑。後にMVを見て、実に納得がいきました笑。



そのメロディの印象と歌詞の印象とのギャップに驚いたと同時に、自分自身が楽曲の意図を全く理解していなかった事に気付きました。

内容を理解して聴くと格段に良く聴こえますし、その作品の芸術性、ストーリー性に深みが加わって聴こえたりします。作品の表も裏も感じてこその深みなのかもしれません。


それ以来、音楽に英語は不可欠であると確信し、なおかつ音声として捉えていく必要性を感じました。歌詞を読み解く意図ももちろんありますが、もう一方で英語というよりは、「アルファベットでの発声」と言った方が良いかもしれません。


日本語の発声とは音の扱い方がまるで違うということがハッキリと理解できてから、英語発声やリズム部分を特に意識して音楽を聴いたり、会話をするようになり、リズム感を養う最適な教材でもありました。


好きな音楽を掘り下げると、色々と思うことや新たな発見など、必ず何かにぶつかります。掘り下げていけばいくほど心から音楽が好きであるなら、MPC や Finger Drumming は、とても「自由な楽器」であると感じると思います。


練習しないと上手くならないのは何事にも共通していますが、弾けない、練習して来ないからって怒る先生はMPC界隈にはいないでしょう。私自身、小学校低学年の時もピアノを習ってましたが、先生が怖くて嫌になった記憶、、、あります。


Ray Charlesも幼少期に良い先生に巡り会えたことで才能を開花させたようですが、 せっかく音楽を習うのなら、なるべく自由な発想で学ぶことが大事ですし、何よりも楽しむことですよね!



私と同い年の大先輩、日本のトッププレイヤーの1人である熊井吾郎氏も、楽器ができない人でもMPCならできる、とTV番組でも言っておりましたが、その通りで、既存の概念を打ち砕くことができ、自分の好きなものを好きな形で、自分のペースで習得していくことができる、唯一無二の存在であることに間違いはありません。


MPCは音楽の本質はもちろんのこと、理論や音響に至る、あらゆることを学び、表現できる、非常に優れた楽器です。

音楽制作を一台で完結させる能力を持ち、打楽器的な使い方で、あらゆる音色での生演奏が可能であり、その両方を両立できる稀有な製品であり、だからこそ現代の音楽家達の多くに支持されています。


来春には、個人的に喉から手がすでに出ているくらい欲しい、

「MPC Live2 Retro Edition」

が発売されます。

MPCの原点でもある、このクラシックなカラーを纏う最新型、スピーカー付き、バッテリー駆動可能な最強ポータブルサンプラーです。

場所を選ばずに練習からセッションまで一台でこなせるウルトラ万能型です!

私はこれを手に入れたら、野外でセッションすべく、演奏場所やセッション相手を物色したいと思ってます笑笑。


興味があれば、Shogun BeatzのインスタやツイッターからDMで何なりとお待ちしてます!


人類史上稀に見る世界的な渦の中、皆様の頭も身体も忙しくなる時もあろうかと思いますが、音楽やMPC、ひいてはFinger Drummingが、皆様の人生において光明の一灯になれば、フィンガードラム講師としては、何よりの喜びでもあります🙏🙏🙏

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